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保育士給与改善を緊急に―待機児童解消は政府対策の抜本的な切り替えを


2016年4月1日 第190国会 内閣委員会

日本共産党の池内さおり議員は1日の衆院内閣委員会で、保育士確保の手当てもないまま、既存施設への詰め込みで「待機児解消」をはかろうとする政府の緊急対策を批判し、父母の願いに応えたものに抜本的に切り替えるよう主張しました。

池内氏は、厚労省が児童福祉法に基づいて児童1人あたりの保育室の面積などを定めた「児童福祉施設の設置及び運営に関する基準」では、「最低基準を理由として、その設備又は運営を低下させてはならない」と規定していると指摘。政府の緊急対策では、国の最低基準を上回る基準を導入している自治体に基準引き下げを求めているのは、同法の趣旨にも反すると批判しました。

加藤勝信1億総活躍担当相は「各市町村に判断してもらう」などとのべ、まともに答えませんでした。

池内氏は、子どもには、その発達段階にあった環境で保育を受ける権利があると主張し、「政府の緊急対策は、保育士と園児に負担を押し付けるものでしかない」と批判。保育士資格を持ちながら保育士として働いてない「潜在保育士」の数を厚労省が「80万人弱」と答えたのに対し、池内氏は、専門性や実態からかけ離れた処遇の低さが背景にあると指摘しました。

池内氏は、国が示す保育士の給与額19万9920円は、時間給換算で1250円にとどまるとして、野党が共同提出法案で要求している月額5万円の給与引き上げなどに「緊急に対応すべきだ」と主張しました。

(2016年4月2日付しんぶん赤旗)