2015-06-03

家庭と研究の両立切実

2015年6月3日　第189国会　内閣委員会

池内さおり議員は３日の衆院内閣委員会で、女性研究者の実態を紹介しながら、家庭と研究の両立にむけた支援策の改善を求めました。

池内議員は「３０代は結婚・出産を迎える年代であると同時に、キャリアの入り口にたつ時期になる」と指摘。「授業１コマ９０分で月２万円。生活のためには月１０コマもたなければいけない」「研究時間の確保が困難で研究と教育の両立が大変難しい」という非常勤講師の女性の声を紹介しました。

池内議員は、研究職の就職難とあわせ、「対象となるポストドクター（博士研究員）のうち、そもそも出産・育児を断念してしまっている人も多いのではないのか」と述べ、ポスドクの実態把握の必要性を強調しました。

池内議員は、若手研究者が出産・育児後に円滑に研究現場に復帰できるよう環境整備を図るために文科省が設けた支援制度の採用率が２６％にとどまっていると指摘。制度の拡充を求めました。

文科省の山本朋広政務官は「２０１２年に博士課程を修了した人たちがその後どういうキャリアパスをされているのか調査を始めた。結果をふまえ、女性研究の活躍の場を整備していくことに引き続き取り組んでいく」と答えました。

池内議員は、長時間労働が家庭と仕事の両立を困難にしており、同法案が企業に調査と「行動計画」策定を義務付けていることから「長時間労働をなくしていくために、雇用の形態、実態に沿った労働時間の把握が求められる」と指摘しました。

（「しんぶん赤旗」）